「許す」ということは単純に人を許すということだけではなく、受け容れるということでもあります。
今までの人生でどうしても受け容れられなかったことというのは、人生の中で必ずかたちを変えて何度もやって来ます。
そのパターンの中には、他者を許す前に(受け容れる前に)「自分への許し」というステップが必要な場合があります。
「他者への許し」自体が自分への許しとも言えますが、ここでは割愛します。
他者に酷いことをされた(という認識で心の中に残っていること)場合、その当事者に向けてひどく恨みの念を向けている自分や、時には物理的に傷つけたいという考えを持つ場合があります。
それでも結局はその他者を「許した方がいい」と頭ではわかっている…
ここでぐるぐると葛藤が始まります。
このような場合、まずは過去に恨みを持った自分、傷つけたいという考えを持った自分を許し、受け容れます。
そこから他者への許しが始まり、最終的には更なる自己受容に繋がっていきます。
完全な他者の受容は自分が何者であるのかを思い出そうとするその道筋で、必ず出会うテーマです。