私たちは大抵親という存在をモデルとして、人間関係を築き、表現をし、また仕事や趣味などの選択をしています。
一般的には自身の親しか知らずに育ちますので、それがその人のスタンダードとなり、自身が親になった時にも同様にふるまうか、もしくは全く逆のふるまいを選択します。
片親がいない家庭で育った場合には自身が親になった時にそのモデルがいない為、「どのように接していいのかわからない」ということも起こりますが、結局自身に受け継がれている意識がそこをリードします。
先日カルマに関して書いた通り、その家系の傾向を見ようとした場合には、親にその傾向を見ることが出来ます。
そして何もバランスを取らない場合にはそれを自身が受け継ぎ、また下の代に受け継がれます。
その流れの中で、アンバランスさは大抵「困難」となって現れます。
誰かがそのバランスをとる役割を選択すれば、それはその代で解消します。
アンバランスさの解消には、正にスタンダードになっていたこと自体が「実はスタンダードではなかった」ということに気づくことが必要です。
そして、その発見には成育過程で少しでも気持ちが良くなかった、またはこうしてくれたらもっと良かったのに…という何気ない思いが糸口になります。
その糸口をたどると、心の奥底には思いもよらなかった辛い気持ちが潜んでいるものです。
まずはご自身の「スタンダード」を疑うことから始めてみます。
これはとても細かい作業ですが、インナーチャイルドの癒しという範疇にとどまらず、これから大変重要となる「表現の解放」にもつながります。