どんな変化であれ…それがたとえ逆方向に進んでいるように見えても…進む方向性が定まっていれば、それは望ましい状況となるための一つの過程に過ぎません…
変化の過程においては必ず固定したものが一旦揺らぎ、次のステージに向かっていくという流れがありますが、症状においてもそれが言えるのではないかと思います。
人間というのは変化を恐れる存在で、過去の経験にないものを不安に感じる傾向にあります。
また人間の傾向として常に過去を参照して、そこにないものは「注意が必要」という意識が働きます。
ですが、自然界はそもそも常に変化し続けており、私たちも自然の一部ですから、変化することや新しい状況がやってくるということは自然の姿なのだろうと感じます。
例えばホメオパシーでは自然のものを使って強烈な作用(刺激)をエネルギーレベルで投与し、ニュートンの第三法則による反作用(作用に対する反作用)によって症状を解放するというシステムになっています。
全ては自然の過程を通るため、当然、心身も自然なかたちで反作用を起こしていきます。
その過程に人工的な介入はありません。
自然界にはそもそも自浄作用やバランスが備わっていますが、それと同じように非常に精妙且つ神秘的なパワーが私たちの身体にも備わっていますから、心身が元の自然の姿…バランスのとれた状態に戻るためには、最初の作用=刺激だけをしてやれば、あとは放っておけば良いのだろうと思うのです。
レメディーをとるということはアンバランスになって固まっていたものを揺り動かすということでもあり、あとは元から備わっている身体の知性が何とかしてくれます。
その過程での変化は必然であり、また出てきたものに対して人工的に手を加えて元の通りにおさめようとすると、通常は困難が伴います…
激流に逆らって岩にしがみついているようなイメージに近いかもしれません…
そして、こんな時には特に余計な力と苦悩が必要になります…
激流の中にあったら、手を放しして流れのままに身を任せるとベストな岸にたどり着きます。
そこで、また大雨が来て激流に飲み込まれてしまったら、また流れに任せて流されれば良いのだろうと思います。
手放せば手放すほど、宇宙の叡智が人生を運んでくれる…
そのためには、私たちの意識上においてしがみついているものや決めていることを外すだけでうまくいきます…
これを徹底的に実践した時、私たちの本当の姿が表面に現れ、大いなる源とのつながりを感じるようになります。
そうすると不安は完全に払しょくされ、導かれるように人生が運んでいきます。